麹・お味噌の話 Ⅶ

1日熟成味噌?

3日で熟成

先日、お客様が3日間で作れるお味噌がインターネットにあった。と言われました。
本当に3日間で、できるのだろうか。甘味噌なら、保温機に入れれば、3日で味噌ができるかもしれない。
ただし、以前、私が保温庫で作った味噌でも1週間から10日かかった。それ以上に短期間で味噌ができるだろうか。
ただ、私は、味噌は、1週間ぐらい保温しなければできないという先入観があったので、保温した味噌を、一週間たつまで味見していない。ひょっとすると、実は、3日目には、ある程度できていたのかもしれない。
そこでふと思いつきました。
味噌は、できないと思うけれど、大豆の甘酒と考えたら1日いや、8時間で甘酒風味噌ができる気がする。
で、次のように試してみようと思いました。

麹1キロ、大豆500グラム、塩210グラムぐらいでお味噌を作る。それを甘酒の60度ぐらいの温度で保温庫する。甘酒のできるぐらいの時間、8時間ぐらいで味を見てみる。

その後にもっといいことを思いつきました。

塩は、入れないで、麹1キロ、大豆500グラムで保温庫で8時間保温しよう。

こうなると、本当に大豆の甘酒です。たぶん、ごはんやかぼちゃで甘くなるので、味噌のようにコクは、ないかもしれないが、味噌味の甘酒ができるのでは、ないかと思いました。
さっそく、面白いので、試してみます。

甘酒味噌

 作り方は、味噌と同じ量は、少しずつですが、3つの容器に仕込みました。
 そのうちの2つは、麹が大豆の倍。塩は、5%ぐらい。残る1つは、麹が大豆の倍。塩は、入れないという仕込みです。

大豆に麹を混ぜるアップの画像
作り方は、味噌と同じ

 具体的には、次のようにやってみました。
1.麹400gに潰した大豆を200gを入れて、よく混ぜる。

2.この分量から3分の1を容器に分ける。これが、塩抜きの仕込みです。

3.残った麹と大豆に塩を150gぐらい混ぜました。正確には、5%より多いかもしれませんが、だいたいでやってみました。これを二つの容器に分けます。

 これで、3つの容器ができます。
1.塩抜きの麹と大豆のみの容器は、60度ぐらいで保温します。
2.麹、大豆、塩の混ぜた容器の1つは、これも60度ぐらいで保温します。
3.残った麹、大豆、塩の混ぜた容器は、常温で保存します。

結果

 予想通りでした。味噌というより甘酒といった方がいいかもしれませんが、塩を入れたものも塩を入れないものも甘くなりました。
 なめてみると、おいしいです。
 塩を入れたものは、塩の量は、味噌の割合よりも少ないですが、少し塩からい感じでした。
 塩を入れないものは、まさしく甘酒。形状も粒があり、甘酒でした。ただ、どちらも味は、米の甘酒より味噌っぽいかなとも思いました。
 ただ、塩を入れない方は、あまり持たない気がします。
 料理にでも使おうかと思いましたが、その料理を思いつかずにごはんにつけたり、パンにつけたりしました。

保温に入れた仕込んだ味噌の画像
簡単な保温庫

 そのうち、塩のない方は、ごはんにつけて食べるには、甘すぎると感じました。逆に塩を入れた方は、少しからいと感じました。
 それで、思い切って二つを混ぜました。ちょうどいい味になり、ごはんや野菜につけて食べています。

 今回作ってみて、もう少しせめて、3日ぐらい保温すれば、おいしいものになったかもしれません。

 昔も甘味噌を作ろうと思い、保温庫に1週間保温したことが、あります。
 1度だけ、すごくおいしい甘味噌になったのですが、ほとんどは、すっぱいお味噌が出来ました。
 長く保温してもだめなようです。

 今度は、3日保存でやってみたいと思いました。

 常温の容器のものは、3日後になめてみましたが、まだ早い感じでした。

 今回の思いつきは、2015年3月25日に試してみました。

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