甘酒は、夏の飲み物?

■甘酒は、江戸時代、夏に飲んでいたので、俳句の世界では、夏の季語と言われています。
このことは、テレビなどでたびたび紹介されているので知っている人も多いと思います。

■ただ、いろいろ見ていると2通りの甘酒がありました。一つは、熱い甘酒。そして、もう一つは、冷やした甘酒です。

■あるテレビでは、夏に冷えた甘酒を飲んでいたといいます。江戸時代に冷蔵庫は、なかったですから、冷やすといっても常程度だと思います。また、他のテレビでは、暑い時に熱い甘酒を飲んで、涼を得たといいます。

■今回、インターネットで調べてみると、夏に甘酒を飲むという根拠は、守貞謾稿(もりさだまんこう、守貞漫稿とも)という本が多かったです。江戸末期の生活の事典のようなものらしいです。

※守貞漫稿:江戸後期の風俗誌。全34巻。喜田川守貞著。嘉永6年(1853)成立、その後も加筆。京坂・江戸の風俗を図解して考証したもの。近世風俗研究に重要な資料で、明治41年(1908)に「類聚近世風俗志」の名で刊行。

■インターネットは、とても便利で、守貞謾稿のデーターを見ることができました。

■巻6の生業というところにだいたい以下のような内容がありました。(適当に口語にしました。)

甘酒売りの図
夏の間に売り歩くのは、甘酒売り。
京、大阪は、夏の夜にだけ甘酒1杯6文で売っている。
江戸では、甘酒1杯8文で1年中売っている。
京、大阪も江戸とも売り方は、変わらない。ただ、甘酒の釜は、江戸では、真鍮釜を用いる。
釜は、担ぐ箱の上に置く。京、大阪は、鉄釜を使う。
江戸とは、違い、釜は、箱の中に置く。江戸も鉄釜を使う甘酒売りもいて、その場合は、京、大阪と同じで箱の中に釜を置く。

甘酒売りについて『塵塚談』という本に次のように書いてある。
甘酒は、冬のものだと思っていたが、最近は、1年中売っている。私が30歳ぐらいまでは、寒い夜だけに売りに来ていた。今は、暑い時期に売り歩き、夜に売るものは、少ない。
浅草本願寺の甘酒店は、古くから1年中商っている。その他に江戸には、1年中商っているお店が4,5軒ある。

※右上の甘酒売りの絵が一緒に載っていました。

■この本の中に引用されている『塵塚談』は、文化11(1814)年江戸後期の医者、小川顕道の当時の風俗を描写した随筆集です。作者の小川顕道は、元文2.閏11.1 (1737.12.22) に生まれているので、1767年に30歳だったはずです。ですから、それ以前、甘酒は、冬の飲物だったようです。

■結局、この守貞謾稿のこの箇所だけでは、熱い甘酒か冷めた甘酒を夏に出していたのか、わかりませんでした。が、釜があるので、温かい甘酒ではと思います。ただし、釜に火を入れなければ、冷めた甘酒を売ることができます。やはり謎のままです。

■個人的には、熱い時に熱いものを飲むというのが、いいようです。ただ、甘酒を入れる真鍮の釜を、なぜ箱の上に置くのかは、わかった気がします。

■インターネットにこんな文章がありました。

真鍮の特徴はなんといっても見た目の美しさです。

■ま、推測ですが、見た目がきれいだから、甘酒の真鍮釜は、箱の上に乗せ、広告塔のように目立つようにしたのではと思います。
甘酒の作り方


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